パムクを読んでみた
二週間かけてオルハン・パムクの『雪』を
読み終えました。
ノーベル賞受賞したので図書館のリクエストで
手元に来るのは数カ月先だろうとのんびりしていたら
次の日にはもう届いていました。
9・11以降のイスラム過激派を情勢を見事に予見したとして
各国でベストセラーになったと背表紙にあります。
政教分離のトルコ共和国では西欧化、近代化を目指し、
女学生の髪をスカーフで覆うことを禁止しています。
そのことで国境の都市カルスでは少女達の自殺が連続しますが、
亡命先のドイツから無神論者の詩人が雇われ記者として
取材に来ました。
その間雪が降り続き、交通が遮断され陸の孤島となったカルスで
クーデターが起こり、詩人は否応なく巻き込まれていきます。
貧困だからイスラム過激派になるのか?
男尊女卑の宗教に女性はどう思っているのか?
自殺は禁止されているのに何故自爆テロはいいのか?
富裕層には無神論者が多く、貧困層にイスラム信者が多いのは
確かのようです。
やはり、今!ノーベル賞与えた意味がわかります。
イスラム教を理解すること。
と言いながら、未来永劫いつになったら折り合えるのだろう。